土人形~天草土人形(熊本県)

「山姥」H26cm
天草土人形保存会

2013年4月8日、新千歳空港を出発、羽田空港を経由して長崎空港に到着しました。レンタカーを借りて雲仙、熊本それぞれ一泊、長崎二泊、四泊五日の九州旅行の一齣です。
翌9日、フェリーで島原口之津港から天草鬼池港に渡り、「天草土人形保存会」のある天草市の本町中学校跡地へ向かいました。事前に連絡をしていたので、保存会会長の前田宗儀さんと待ち合わせの上、旧校舎にある工房を案内していただき感激しました。
数種類の作品の中から、この赤い山姥(ヤマンバ)を譲っていただきました。この女性が子どもを抱いた「山姥」は、聖母マリア像になぞらえたもので、隠れキリシタンの祈りの対象であったという説があります。徳川幕府の禁教令により多くのキリスト教徒が迫害された歴史が思い起こされ感慨深いものがありました。
高さが26cmのやや大きめな作品で、見ていて聖母マリアに抱かれているような、穏やかな気持ちになる存在感のある土人形です。これからの天草土人形保存会の発展を心から願っています。